「やる気」の法則 浜口直太著 青春出版社

□成功者から学ぶことほど効果的で効率のよい学習法は少ないと思います。何しろ生の体験談ですから、すぐに実践で使えることも多いのです。
米国にいた際、私も随分と大成功した起業家・投資家・コンサルタントから教えを請いました。その数は、ざっと50人以上はいると思います。
彼らから教わったことは、黄金の宝でもあり、忘れられない最高の思い出にもなっています。
成功者から学んだ仕事に対する姿勢に共通することで、とても素晴らしい教えがあります。
それは、「世のため人のためになるよう仕事をしよう!」という教えです。
彼らに言わせれば、世のため人のために仕事をすると決めることが、仕事をする上で最高のモチベーションになるとのことです。
私もまったく同感です。
自分のためだけでなく、世のため人のために仕事をして、初めて大きな大きなエネルギーをもらい、やる気もどんどん出てくるのです。
それも、どんなことがあっても、死ぬまで頑張ろうと思えるくらいのもの凄いやる気なのです。
そのことは、私自身も体験してきました。
自分だけのためであったなら、頑張ることも限られてしまいます。
誤魔化しがいくらでもできてしまうからです。
経験上、本物の成功者から学ぶことほど、もの凄いやる気をもたらしてくれるものはないと思っています。
成功者から細かい成功の秘訣を学ぶことも大事ですが、成功者たちが指摘する「世のため人のためになるよう仕事をする」ということは、長期的な大きなやる気を与えてくれるのです。
ぜひ実践したいものです。

□・・・特に大事な姿勢は、私利私欲を捨てるということです。・・・。
仕事で私利私欲を考え始めたら、とても集中できるものではありません。
つまり一生懸命どうやったら自分が得するかを考え始めたら、会社のため組織のために成功させようという気持ちは薄らいでいきます。
自分のために仕事をしていると、自分のことだけ考えていればいいので、一見、楽で集中でき、やる気が出るのではないかと思う人も多いようです。
とんでもない。それは、大間違いです。
仕事で成功している人、成果を出している人ほど、世のため人のためという大義名分で頑張っています。その方が、集中しやすいのです。世のため人のためだから、大きな心でより頑張れるのです。
なぜなら自分のことなら、妥協しやすいからです。
「まあいいっか。自分だけのことで、誰にも関係ないから・・・」と、少しうまくいかなくなると、すぐにやめたり、諦めたりします。
しかし、世のため、人のために仕事をしていたら、多少の問題や障害は自分を捨てて、全力で頑張れるものです。
損するのは、他の人ですから、正義感で何がなんでも他人に損をさせることを防ごうとします。
私利私欲で仕事をしたら、自分の利益のために絶えず考え、色々なことを妄想してしまいます。
嫌な仕事が自分にまわらないためにはどうすればいいかとか、あいつは自分の足を引っぱろうとしているのではないかとか、精神的にとても忙しくなります。
そのようなことをしていて、仕事の成果が出ると思いますか?
仕事で成果を出そうと思ったら、自分の利益は二の次にするべきです。
要するに、自分の利益を優先させ、自分を守ることばかり考えていたら、とても思いきったことができず、結局時間ばかり経って何もできず終わってしまうのです。当然いい仕事などできません。
仕事で成功者した人は、みんな捨て身で頑張ってきた人なのです。保身の考えを捨てれば、集中できるのです。

アインシュタイン

「誰かの為に生きてこそ、人生には価値がある。」

ウォルト・ディズニー

与えることは最高の喜びなのだ。他人に喜びを運ぶ人は、それによって自分自身の喜びと満足をえる。