ビジネスに活かす「論語」 北尾吉孝 致知出版社

第一章 人間力

□役に立つスキルを・・・本当に役立たせるためには、自らの人間性を磨き高めることが必要です。すなわち「人間力を高める」ことが前提条件となるのです。

□・・・何を学べばいいのか、その中身は「五常」といわれるものと考えていいと思います。五常とは「仁・義・礼・智・信」の五つの徳目を指します。

第二章 仕事力

□仕事力(仕事をする能力)を上げるために何をすればいいのか

集中する
・・・
諦めずに持続する
・・・
自分の過ちを認め、繰り返さない
・・・
与えられた仕事に全力を尽くす
・・・
「言」よりも「行い」

第四章 組織力

□・・・細かな神経を使う、配慮するという姿勢がなければ、仕事の中でもなかなかうまくはいかないでしょう。別の言葉でいえば、親についての質問をするだけでも、その人がどれだけ思いやりの心すなわち「仁」の心を持っているかや細やかな配慮ができるかどうかを確かめることもできるのです。
・・・
これにならったのが京都にある俵屋という旅館です。ある冬の日、宿泊して出立する時、靴を履こうとしたら温かくなっていたのです。・・・寒いときに靴を温かくするような配慮をしてくれていたのです。旅館でもさすが一流のところは違うなと思いました。
そういう細かな配慮ができるかどうかを見れば、仕事ができるかどうかが判断できるといっても過言ではありません。
このように、私の人の選び方の基準は、「才より徳」を優先しています。

エピローグ

□縁というのは、自分に見合ったレベルの中で得られるものです。だから、立派な人と縁を結びたいと思えば、自分が一所懸命勉強して、人間力のレベルを上げていくしか方法はないのです。