神道と日本人 葉室頼昭著 春秋社

祭のイメージ

我々日本人の遺伝子の中には、祖先から伝えられてきた歴史の記憶が入っておりますから、現在でも日本人ほど相手のことを考える民族は、世界のどこにもいないと思います。

外国に旅行された方はおわかりかと思いますが、レストランやホテルでも、外国ではサービスが悪く、何か頼むとすぐチップを渡さなければなりません。しかし日本ではチップなどは要求しませんし、お客さんに心からサービスしています。外国ではモノを作ると、ただ優れた製品を作ろうとしますが、日本人は製品が優れているというだけでなく、それを使う人がいかに使いやすいかというところまで考えてモノを作っています。

先日も、ある人がフランスに行ってタクシーに乗ろうと思って車の前に立ったけれど、ドアが開かずとまどったそうです。日本では、タクシーは自動的にドアを開けてお客さんを乗せ、また自動的にドアを閉めますが、外国では乗りたければ自分でドアを開けるのは当然と考えており、日本のタクシーのようなサービスは全くありません。これらの例を見ても、祭りに見られるひたすら神をお喜ばせする日本人の伝統が今でも残っているんですね。これが唯一の救いだと私は思います。

感想

「日本人っていいなぁ。もう少し勉強してみよう」、と思うきっかけになりました。
勉強していくうちに、「日本がもっとよくなってほしいなぁ」、と思うようになっていきました。