研修・セミナー・講座などの意味の違い

研修・セミナー・講座などの意味は、サイト運営者などの解釈や都合などにより違ってきます。

研修とセミナーの違い

研修は、職務上必要な知識や技能を身につけなければいけないため、企業の意思、上司の命令など、自分以外の意思を伴って参加することが多いものです。
「研修」とは、英語にすると「study」「research」。これは「勉強」「調査」という意味です。そのため研修とは、知識や技能を磨いて得ることをいいます。職務などについての理解を深めて習熟することを目的として行われる活動が研修の意味といえます。企業の業務の一環として開催されることが多いものでもあります。

セミナーは、自分の意思で参加する意味合いが強く、知識や技能を高める目的で行われるものです。
参加者の特徴として、所属している企業にかかわらず参加者が希望して積極的に参加しているという点があげられます。広く参加者を募っているため、自分の興味が有るものを探して好きに参加することが出来ます。自由意志で参加することが出来ますから、業務内容と全く関係ないものを選ぶことも可能です。

セミナーは、自主性があるものです。しかし研修はどちらかといえば強制的に参加する必要がある場合などがほとんどです。動機が主体性のあるものか、強制なのかという大きな違いがあります。ある物事についての知識の習得や技能を高めるという方向は同じかもしれませんが、目的が少し違ってきます。
「知識の習得や技能を高めるという方向は同じ」「明確に分けることが難しいときがある」といったことがあるからでしょう。研修もしくはセミナーのどちらか一方に用語を統一し、運用しているサイトもあります

セミナーは、テーマを設定して、そのテーマに興味のある人を一般から広く集めて、セミナー主催者が選定した場所で実施されることが一般的です。一方、研修は企業内で実施されることが一般的で、特定の内容について当該企業の社員を対象に行われます。基本的には会社がテーマや内容を設定し、それに沿った内容を行います。
そのため、社内で行われる研修に対し、社外で行われる研修は「公開講座」と使い分けているサイトもあります。

セミナーは、講師が一方的に講義を進める形式がほとんどです。これに対して「講義だけではなくワークショップなどを通じて自分で考えたり、ディスカッションをしたり、まとめを行って発表をしたり、研修ゲームを通じて気づきを得たり、ロールプレイなどを通じて技能的な訓練をしたりと、様々な切り口や手法でテーマに沿った非日常的な総合学習をする場」のことを研修と言います。
このようにセミナーと研修を定義しているサイトもあります。

講座とは

講座は、専門的知識などを学び習うための集まりです。本来の意味からすると座学で、実技等は行わず、生徒側は聞くこと(知ること)がメインとなります。
しかしながら、講座を「実技を交えながら身をもって体験習得する形式」と定義しているサイトもあります。

講座は、セミナーとはどのような違いがあるのでしょうか。
セミナーは、講座の専門性を高めたものと言えます。
ある分野においてすでに知識を持っている人、またはそれに従事する仕事の人などが、より詳しい専門家の話を学びに行くのがセミナーです。
ある程度下地となる知識があるため、実践や実技よりも、より高度な習得者の技術や仕組みなどの話を聞くという面があります。
まずは講師の話を一通り拝聴し、その後わからない部分や不解明な部分を質問形式で知識を深めていく形式がセミナーです。
ある程度は一方的に話を聞くという部分が多くあるため、人数も30~50人などの中規模で行われることが多く、回数も長期にわたるものは少なく、単発や数回で終了するものがほとんどです。
それに対して講座は、その分野やテーマに関してあまり関わったことのない人が知識や技術を習得していく場です。
講師が専門家で受講者は専門外の場合が多く、受講者は新たな知識や技術を身に着けるために授業を受けます。
その分野に関して初めて、または携わった経験が浅いという人が多くいるため、講師の話を聞くだけではなく実技を交えながら身をもって体験習得する形式を取ります。
実技や実習を通しわからない部分はその都度講師に確認することで、知識や技術を身に着けていくのが講座です。

講習とは

講習とは、大学に限らずに様々な学問や技術を学ぶための指導のことを意味します。「講座」と同じ意味として用いられることも多いのですが、「知る」だけでなく「実際に動きながら知り、学ぶ、練習する」といった実技・実践面に重きをおくこともあります

研修会」は、習ったり参加者が工夫したことを実際にやってみて技量を高める教育の場、「講習会」は、講師の話を聞いたり実技を見たりして参加者の知識・技能を高める教育の場、という使い分けが一般的のようです。
例えばですが、私がやっているスキーでは年に1回指導員研修会があります。その中で講師が座学で理論を教えるパートを「理論講習」、実技を見せるパートを「実技講習」、生徒が実技を行って講師が指導するパートを「実技研修」と呼ばれています。また、ある工事に関する「技術講習会」の案内では、「座学の講習が1日間」その後に「実技研修が2日間」となっていました。
ただ、前記のように「研修会」「講習会」と銘打っても、その中身は入り混じっていることが多いので境界は曖昧で明確に分けることは難しいです。「新入社員研修」などでも中身は実際に現場で働く学習と、座学で学ぶ学習が入り混じっています。
従って、主催者がどちらに重点を置くかで命名されているのが実情だと思います。
因みに「研修」は「研究と修養」を略した言葉だそうです。<ヤフー知恵袋より>

教育と研修などとの関係

教育は辞書によりますと、「教え育てること。知識,技術などを教え授けること。人を導いて善良な人間とすること」とあります。

社員教育とは、企業側が社員に対して提供する様々な教育の総称です。

<参考>辞書検索

教育<ブリタニカ国際大百科事典>

教え育てること。知識,技術などを教え授けること。人を導いて善良な人間とすること。人間に内在する素質,能力を発展させ,これを助長する作用。人間を望ましい姿に変化させ,価値を実現させる活動。

教育<デジタル大辞泉>

1 ある人間を望ましい姿に変化させるために、身心両面にわたって、意図的、計画的に働きかけること。知識の啓発、技能の教授、人間性の涵養(かんよう)などを図り、その人のもつ能力を伸ばそうと試みること。「教育を受ける」「新入社員を教育する」「英才教育」

2 学校教育によって身につけた成果。「教育のある人」

ゼミナール(〈ドイツ〉Seminar)<デジタル大辞泉>

1 大学の教育方法の一。教授などの指導のもとに、少人数の学生が特定のテーマについて研究し、報告・討論するもの。演習。ゼミ。セミナー。

2 1の方法・形態をとる講習会。セミナー。

講習会<デジタル大辞泉>

学問・技芸などを学び習うための集まり。

講習<デジタル大辞泉>

集まって、学問・技芸などを学習すること。また、その指導をすること。「ドイツ語の講習を受ける」

講習<大辞林 第三版>

①  人を集めて、一定期間学問・技芸などを教え指導すること。 「 -を受ける」 「芸道や文字を-し/西洋道中膝栗毛 七杉子」

②  「講習会」の略。 「 -に参加する」

研修<ナビゲート ビジネス基本用語集>

知識や技能などを修得することがもともとの意味だが、特に職務上必要な能力を修得する講習会などの場をさす。企業内研修では職場を離れて講習会形式で行う集合研修だけでなく、職場内で実施する教育、個人が自分で行う学習まで含むとされている。それぞれ、Off-JT、OJT、自己啓発とよび、この3つを研修の3形態という。

研修<デジタル大辞泉>

職務上必要とされる知識や技能を高めるために、ある期間特別に勉強や実習をすること。また、そのために行われる講習。「入社後研修を受ける」「海外研修」

講座<大辞林 第三版>

①  大学の学部構成上の単位。教授のもとに助教授・講師・助手などが配属されて構成される。

②  大学での講義。また、一定の期間にわたって専門的知識を授ける講習会。 「夏期-」

③  ある分野についての体系的知識を与えるように編集した出版形式。 「 -日本文学史」

④  寺院で、講義を行う者の座席。講師の座。

講義<大辞林 第三版>

①  人々に学説・書物・物事などの意味や内容を口頭で説明すること。また、その説明の話。 「社会情勢について-する」

②  大学における授業。

辞書検索のまとめ

辞書は、どのように使い分けたらいいかわかりづらいです。
サイト運営者により、使い方に差が出てくる理由はこうした所にもあると思います。

まとめ

セミナー、研修、講座などの意味は、サイト運営者などの解釈や都合などにより違ってきますので、事前に確認が必要です。ポイントは次の通りです。

・初級者向けなのか、中上級者向けなのか

間違えるとムダになってしまいます。

・座学なのか、実習なのか、それとも半々なのか

骨折などしていたら、ムダになってしまうかもしれません。持参していくものも違ってくるかもしれません。